予定通りにセクション1をクリア。
スポーツパークのゴールライン付近には、他の撮影スタッフやMCさんが待機している。
しばらく取材が続くので、自分はラインを越えると、す~っとその場を離れ、とりあえずハイドレの補給を済ませ、塩バナナ、オレンジをガツガツ食べて次のセクションに備える。
塩もしっかり食べた。今回の公式エイドには、スポンサーさんのパスタやクーリッシュアイスも並べられていて、とても充実していた。
クーリッシュは、アイシングしているうちに、ちょうど食べごろの状態に溶け出してくれて、最高だった。
二人の取材の進行状況を気にしながら、自分のデポ地点に戻り、エネルギーゼリーやソイジョイをモグモグしながら、カメラのバッテリーとメモリカードの残容量をチェックする。交換の必要はなさそうだ。用意してきたコールドスプレーで脚を冷却し、ネッククーラにシャーベットスプレーを吹きかける。
彼女達が取材から解放された頃を見計らって、コールドスプレーと冷やしパイナップルを持って移動。
「はい!約束のパイナップル持ってきたよん♪」「キャー!嬉しい!」とテンション極大化。
一応、自分の補給計画表に従って、ショッツやシトリックスも摂取してくれたみたい。(でも、一番のお気に入りは、おにぎりだったみたい…)
自分のスタンバイはいつでもOKなので、出発のタイミングは彼女たち任せ。完走狙いには充分すぎる貯金があるので、急ぐ必要は全くない。
小布施を走り終えたI藤さんが応援に駆けつけてくれて、ちょっと歓談。正午を過ぎた頃、セクション2を終えた店長が到着。きつそうだ。
同じころ、U敷さんも到着。「だめかも…だめかも…」と呟きながら、ふらふらしていて、辛そうだった。コールドスプレーで首筋や脚を冷却してあげたけど、ここでレースを打ち切ったようだ。お疲れ様でした。
さて、すでに30分以上休憩している我々は、すっかりリフレッシュ完了。この先、距離は短いけど、急傾斜と熱中症の罠が待ち構えている。
撮影スタッフに手を振って、セクション2へスタート。(12:12PM)
周辺の連絡道路を慣らしモードで進んでいくと、前方から何故か店長が走ってくる。「道を間違えちゃって…」とポツリ。
擦れ違ってから、
「あの~、今からセクション2へ向かう私たちって、相当遅いですよね?」と和可奈ちゃんに尋ねられた。
「全然そんなことないよ。これからセクション3へ向かう選手って、上位30位くらいだもん」と自分。(きっと、初めて見ると、店長にオーラは感じられないのね~ん)
北竜湖へ向かうまでの舗装路が照り返しで暑い。ほぼ平坦な林道は、それなりに走るが、登り傾斜のきついところは、無理せずに歩きを交える。
これから気温が一番高くなる時間帯を迎えるのだが、ここで樹林帯の多いこのセクションを通過するのは、実は理にかなっているのかも知れない。
ゆっくり休憩をしていたので、他の選手の姿はほとんど見られない。時折、ぽつりぽつりと遭遇するくらいだ。最高齢のT岡さんに途中で追いつき、ちょっと会話を交わす。
北竜湖湖畔で少しカメラを回し、あとは参道との合流点まで淡々と進む。風が凪ぐと、暑い。ときどき帽子を脱いで、熱い空気を追い出す。
「エイドまでどのくらいですか?」と質問される。
「スタート地点に戻るまでエイドはないけど、神社の手前に冷たい湧き水はあるよ」。
やがて、参道との合流点に到着。ディレクターさん達が待機していた。二人へのインタビューが終わるのを待ち、後姿を追って、マネージャさんと石段を駆け上がる。
この参道、走らなければ、日陰は多いし、身体がオーバーヒートすることもない(ってのは、僕の感想だけど)。今回は、一体何人が最後まで攻め続けられたのだろうか。
自分の感覚だと、赤滝登山道の泥濘よりも、小菅神社の参道のほうがずっと楽なのだが、人によっては、こちらのほうがきついと感じるようだ。
御座石を過ぎ、しばらく進むと、小川の音が聞こえて来た。1人の選手が濁った川の水をハイドレに入れていた。背に腹は変えられないらしい。たぶん、大勢の選手が、ここで水浴びをし、泥の混じった川の水を飲んでいったことだろう。
帽子に水を汲んで頭からかぶっていると、後続の選手が数人追い付いてきて、同じように水浴びを始めた。
小菅神社の標高は850m。その数字を頼りに、GPSを睨みながら山道を登る。もう、参道ではなく登山道そのものに変貌している。
途中で休んでいる選手に何人か道を譲ってもらい、ようやく鏡岩へ到着。前日、一緒に昼ビールしたカメラさんの待機ポイントだ。「お疲れ様で~す」と手を振りながらアイコンタクト。真夏のこの助っ人業務も、今年で3年目なので、顔見知りのスタッフさんにも親近感が沸いてくる。
今年は、鏡岩にまでロープが用意されてたよ…。過保護じゃないかなぁ、これって…。
鏡岩と鎖場のシーンのロケを行ない、ようやく小菅神社のCPへ到着。(14:00PM頃)
冷たい湧き水をゴクゴク飲む二人のシーン。続けて二人は、コースを外れて、さらに登ったところにある奥社参拝シーンの撮影だ。
二人が奥社ロケをしている間、自分もハイドレの水を補給し、塩飴を舐め、ナッツ類をポリポリかじって塩分とエネルギーを補給する。
その間、T岡さんをはじめ、かなり大勢の選手が通過して行った。たぶん、自分たちは小菅神社に30分以上は居たと思う。
14:30pm頃、小菅神社CPを出発。ここからさらに150mほど登るが、それを過ぎればブナ林のトレイルが待っている。女神の森だ。
冷たい水でリフレッシュし、この先は下りだけだと聞いて、二人の表情も明るい。30km表示看板も励みになる。
適度な下り傾斜のフカフカのトレイルを気の向くままに駆け抜けてもらい、自分もカメラを回しながら追いかける。
あわよくば、ハート型の北竜湖のイメージも撮りたかったのだが、ちょうど良いビューポイントがみつからずに断念した。
そうこうするうちに、あらかじめ前振りをして心の準備をしておいたもらった、丸太階段下りの始まりである。
歩幅も高さも合わないので、とっても疲れる。時折、足を踏み変えて、着地足を左右入替えながら降りていく。 まだまだ先は長いので、ここで脚を終わらせないよう、「ゆっくりゆっくり。温存温存」と言いながら進む。
階段が途切れると、筋肉を休ませるために、後ろ向きで歩いてみたり。(←これは彼女たちのアイデア)
下界の景色が近づくにつれ、暑さが増してくる。大会スタッフさんのいる合流点を右折し、さらに林道を戻る。早いペースではないが、しっかり走って繋ぎ、アスファルトの道路へ。照り返しが暑い。時刻はもうすぐ15時半。
ここからは、おしゃべりしながら淡々と歩いたような気がする。
山道では、二人を前後で挟んで隊列を作ることが多かった自分とマネージャさんだが、この辺りは、男子二人でスタスタ前を歩き、後ろから女子二人がくっついて来るような感じだった。
「どのくらい休憩とれますかね?」とマネージャさん。
「残り全部を歩き倒しても、関門アウトの心配はないですから、ゆっくり休んでしっかり回復させましょう。西日もきつくなって、ゲレンデ内の横断コースは飽きますから、途中で気持ちが折れることが心配です。100%モチベーションが高まるのを待って、やる気満々の状態でスタートしましょう!」
スポーツパーク前から、少し走り始め、「ソルダムを冷やしてあるから、着いたら食べようね~♪」作戦で笑顔でセクション2制覇! 区間:3時間56分58秒 累計:8時間36分11秒 (15:36PM)
ロケや取材の時間を考えると、実質的には3時間弱の行動時間だった。順調、順調。
(セクション3 灯篭木峠~巣鷹湖~山頂駅編 へ続く)


