【~87K 川上村多目的ホール】
ここからゴールまでは下見をしていない。「馬越を登りきった後の下りが厳しい」という話は、先達のブログや説明会で聞いていた ただ、峠道は完全にウォークで来ているので、脚はかなり元気だ。
登り坂の途中で抜いてきたランナーが、エイドで休まずに一人で下り始めたので、それに続いて山下りを開始した。 このランナーがなかなかよいペースで下っていくので、またもやスピード狂の血が目覚めてしまった。
追走しながら、ずっと前にいた別のランナーを軽くパスし、コーナーを曲がるたびに加速していく。 膝の調子もOK。何度目かのコーナーで一気に前に出ると、そのままさらにスピードを上げ、キロ4分前後のペースでどんどん駆け下りる。
川上村の野菜畑が眼下に広がっており、天気もよく、風も爽やかなのでご機嫌な山下りである。
途中、82K辺りのエイドで、少しだけスピードを緩め、 「ご免くださ~い」 「オレンジいただきま~す」 「お邪魔しました~」 と徐行運転で通過し、小用で30秒ほどロスしたが、再び加速し、ポツンポツンと現れる先行ランナーを次々と追い抜いていく。
途中のコーナーに車が停めてあり、3~4人の応援の方が「頑張れ~!」と手を振ってくれた。 「ありがとうございま~す 」と大声で叫びながら、さらに前をゆくランナーをパスして順位を上げた。 さらに、抜きつ抜かれつしている気配のランナー二人をまとめてパスし、「この下りはどこまで続くのかな~」 「終盤に備えてそろそろ膝を休めたほうがいいかな~ 」と思っていた頃に、山下りが終了。 あ~楽しかった。
ところで、85Kの標識をまだ見ていないが、あとどのくらいで多目的ホールに着くんだろう? 右折して、生活道路の歩道をペースを落としながら走っていくと、川沿いの道路に誘導された。前方に先行ランナー三、四人の集団を発見。軽くクールダウンしながら追い付き、追い越す。 この辺りのグループは、関門の制限時間には無縁な地点まで到達しているので、 敢えて無理をしないでマイペースで走っているランナーが多い。かなり疲労困憊の様子でトボトボ歩いている人もいたが、大丈夫、歩いても余裕でゴールできますよ。
同じような景色の道を淡々と進み、85k標識を過ぎても、それらしい建物が見つからず、なお、キョロキョロしながら川沿いの道を進んでいくと、橋の辺りに人だかりがしている。何組もの家族が応援に出てくれていた。
その中の、幼稚園くらいの小さな姉弟が、若いお母さんに促がされてランナーに声をかけようとしているのが見えた。 僕の前のランナーには、恥ずかしくて 声をかけられない様子だったので、こちらから 「応援ありがとね~」 と声をかけて手を振ったら、「頑張ってくだちゃい」 と天使の笑顔を返してくれた 。 通り過ぎるときに、お母さんが、「すみません、ありがとうございます。頑張ってください」と声援してくれた。 こちらこそ、応援ありがとうございます。
橋の前を左折して、路地のような小道を二、三回と白線の誘導で曲がると、公民館の庭みたいな場所に出た。ここが、川上村多目的ホールだった。
ここを、2回目のトランジット場所に指定し、着替えやテーピング用品などを預けておいたのだが、まだ15時前で陽も高く、とくに故障した箇所もないので、着替えはせずに補給 だけすることにした。
「うどん食べていかな~い?」とエイドの婦人会のお姉さま方に声を掛けられたので、「お願いしま~す」と応え、出来上がるまでの間に、オレンジやイチゴ、葡萄、梅干などを食べ、レモンティーやココアを飲んだ。椅子に座って出来立てのうどんをゆっくり食べながら 、残り時間を計算。
下りの激走で、目標タイムまでの貯金が1時間以上。最終関門に至っては、残り4時間もある。 「あと13k。7分ペースで走れば11時間半が見えてくるな~」と思ったが、最後の10kくらいから、もう一度辛い登りが待ってるという話を思い出し 、「登り坂は歩いて 、走りたいところだけ走ろう 」と冷静に判断する。
欲を言えば、全工程の平均ペースが7分となる、11時間40分くらいでゴールできたらすごいな~と漠然と思っていた。
うどんを食べている隣で、若いお兄ちゃんが年上の女性ランナーに、「あとは、手足を動かしてれば勝手にゴールに着きますよ!」とアドバイスしていて、思わず苦笑してしまった。
「アクシデントがなければ歩いても余裕で完走できる」この気持ちの余裕は大きかった。
(87k川上村…予定::11時間10分 実際:10時間04分 休憩時間:5分 区間平均:5’15)
【~90k地点 最後の難関へ】
多目的ホールを出ると、車道の端を、車に気をつけながら走った。独立した歩道が用意されているわけでもないので、側溝の蓋の上のような所を選んで走るしかなかった。
先行ランナーをたまにパスしたが、皆さん、無理せず淡々とゴールを目指しているという背中だ。これまでの風景とは違って、普通の街中の光景が続く。前方にほとんど誰も走っていないので、この道で合ってるのか時々不安になる。路肩に停車中の宅配便の車を避けたり、後ろから来る車を除けて路肩に寄ったりしながら、平坦な道をトコトコと進む。
2キロほど走ると、民家の塀に腰掛けた兄妹が、ハイタッチを求めてきたので応じると、「お兄ちゃん、サンタ知らない?」と尋ねられた 例年、サンタの仮装をして、の中のぬいぐるみを沿道の子供たちに配りながら走るランナーがいるという話をWebで読んだことがあった。 「サンタさ~ん、子供が待ってますよ~!早くを渡してくださいね~」と願いつつ、さらに進んでいくと、今度は、歩道をこちらに向かって歩いてくる、今時の遊び人風の二人組が目に入った
「俺が道を譲るべきか、はたまたサングラスに乗じてこのまま正面突破をするか?」と思案していると、二人組が脇に寄って、「お疲れです!頑張ってください!」と応援してくれた。 予想外のご声援、ありがとうございました。 「川上村、アイシテルゼ!」
やがて、街中から離れて畑が多くなってくると、左手に折れ、再び登り坂が始まった。いよいよこれが最後の試練か。登り勾配の途中に五,六人のランナーが歩いたり走ったりしているのが見える。自分も、ゆっくりと走って登っていくと、それまで歩いていた最後尾のランナーが振り返って、慌てて走り始めた。一瞬追い掛けようかと思ったが、結構な上り坂なので、ウォークに切替えた。すぐに90k計測ポイントを通過。テントがあってスタッフがいると、ついついエイドだと思ってしまうが、ただの計測ポイントだった。でも、「お疲れ様です。あと10kです。」と声をかけてもらえるだけでありがたい。
(90k地点…予定::11時間34分 実際:10時間22分 区間平均:6’05)
深夜になって回線が激重です 本日は、ここまででおやすみなさい ~
うさ吉、一体どこまで引っ張るんだ! 今度こそフィナーレなのか?
~ 次号、(疑心暗鬼の) 「野辺山ウルトラ レース本番 四の巻」へ 続く ~






